エル川の株ブログ 爆益への意志

株式投資についての私的雑記です。主にアウトプットとしてのブログです。こんなんでも爆益を夢見ています。投資日記的にやっていますがコメントくれたらうれしいです。Twitter https://twitter.com/elflf16

フルヤ金属の株主総会まとめ(´・ェ・`)

フルヤ金属の株主総会

今週はフルヤ金属の株主総会に行ってきた。以下は質疑応答の半ば個人用のまとめ。もちろん銘柄推奨をしている訳ではなく質疑応答内容は私の解釈も含んでいる。間違った解釈をしている部分もあると思うので注意。
 
棚卸資産の積み増しについて。どれくらいの規模?
イリジウムは年間7から8トンの生産でプラチナの約200トン弱に比べると少ない。今後の需要に対しては到底追いつかないという認識。海外企業からもイリジウムを調達がしたいとの問い合わせがある。戦略的に在庫を積み増していく方針。原料を年間契約で調達できているのはフルヤ金属のみ。水電解触媒など新技術への新たな需要も期待され今後キャッシュフローは改善していく見込み。 原料価格の暴落も想定しつつも今後安定供給していける体制は確保したい。棚卸資産の積み増しは将来への需要見越して今後も継続予定。 (足元の需要に関係なく将来を見越した調達を優先したい?)
・過去高騰時に調達した分の原料の評価損はでてる?
→一部評価損は出ているが極力出さないよう構築をしている。
 
・前期の利益率低下の要因は?在庫の制約?原料の評価損?水電解触媒で売上増加も利益率低下見通しはなぜ?
→一部で原料評価損により利益率低下は出ているが極力出さないよう構築を目指している。15年以上の研究開発から事業化し付加価値の高い事業を目指している。
 
・去年から宣言しているプライムへの移行はいつ?
→プライム移行は実質ゼロからの上場なので基準が非常に厳しい。まだいくつかハードルがある。ハードルの一つは経営トップの面談だが鋭意進行中なので今後6ヶ月以内という期間ではなく(もっと短い期間で?)達成したい。
※この株式総会の翌日(9/27)にプライム申請のIRを発表した
 
・8月に発表した中期経営計画は前回の中期経営計画から売上高を2024年期予想は591億円から536億円に下方修正、一方で2025年期は680億円から739億円へと上方修正しているがその要因は?
半導体及び電子部品の足元の軟化が影響、HDD関連は受注が1/3くらいまで急激に落ちている。来年春頃に八割くらいに戻るかといった感じで見ている。イリジウムるつぼも厳しい状況が今年から来年4月頃まで続く見通し。だがイリジウムるつぼはアメリカで医療関係での引き合いがずっと強い。
・青色燐光材料の普及時期の見通しに変化があったのか?
UDCの青色燐光材料は2024年の7月に販売開始予定と連絡あり。今期は我慢の期と捉えている。この我慢の期間中に自動化や効率化を進めていきたい。57期58期(2025、2026年6月期)は楽観的に見ている。中計以上の数字が達成ができると期待をしている。
・25年、26年に売上は大きく動き出すという認識であってるか?
→今期は前期の市況悪化を引きずる見通し。在庫調整局面の一巡後は自信を持っている。
 
・借入金について 短期借入金の急増の要因は?銀行いわく一般的にOOに対して1/3以上に短期借り入れ残高が増えたら要注意(何に対してかは忘れた)。手元の現金比率も少ない。借入金返済で現金が無くなってしまうのではと不安。
→短期借入金の増加理由は主に棚卸資産の増加が要因(在庫積み増し)。在庫積み増しといっても金額増加に対して重量は増えていない(原料単価が上昇)。借入金に関しては銀行との300億のコミットメントライン(銀行融資枠)契約で賄っていく予定で現在手元に多くの現金を置いておく必要ないと認識している。また、水電解触媒事業は全くの新規事業立ち上げなのでこれについても短期借入金が急増した要因。
 
・IR活動が弱く一般個人投資家への認知度が低いと思う。業界紙だけでなく一般個人投資家への情報発信を強化して欲しい。
→社長としては前期はIRよりも事業自体に全力投球で専念していた。フルヤ金属は地球環境への貢献も大きいのでグローバルで認知拡大を意識していきたい。個人投資家へのIR強化も貴重な意見として検討していきたい。
 
・世界情勢など踏まえたこれからの展望が聞きたい。
→フルヤ金属が扱っている資源はロシアウクライナ問題に影響する資源(パラジウム)とは直接関係はない。それよりもアメリカと中国の衝突が懸念。中国マーケットは半導体が急速に伸びてる。2~3年前に中国での工場設立を検討したが見送った。その代わり中国では販売拠点に力を入れ独自性を強みに売り上げ伸ばしてる。大きな間違いはしない。 独自技術があり現在イリジウムをインゴットにできる技術を持っているのはフルヤ金属のみ 。フルヤ金属の技術は近年のイリジウムルテニウムの価格高騰にも関わっており原料調達先とも信頼関係を築けている。今後も原料の安定調達、加工技術の高純度化、リサイクルなど一貫対応できる唯一の企業として成長していきたい。更なる収益改善は可能と考えている。
 
以上
全体的に社長を始め経営陣の発言からは将来見通しには自信が感じられた。足元業績の利益率の低下要因は原料価格の再急騰+半導体や電子部品の需要減少のダブルパンチを喰らったと解釈している。この状況下でも利益を確保しているのはむしろ驚異的と捉えるべきか?
円ベースでのFMBI価格(フルヤ金属が独自で算出公開しているイリジウムルテニウムの参考価格)は足元で徐々に上がってきているので去年半ばごろからの原料価格の再急騰は価格転嫁が徐々に追いついてくると解釈している。今後も多方面での需要を想定すると原料価格は高値圏を継続or更に高騰していく傾向にあるか?下図はイリジウムのスポット価格の長期チャート(ドルベース)と2022年1月からの円ベースでのFMBIチャート。当然FMBI価格の方が売上利益の相関は強いと思う。
 
イリジウム価格(ドルベース)

イリジウム価格(FMBI価格)

 

 今後原料の価格転嫁が徐々に進行+足元調整局面である需要が回復していくと仮定するならば中計の営業利益は保守的に見積もっているように見える。今後カタリストとなり得る材料は東証プライムへの移行思惑、半導体関連思惑拡大、青色燐光材料の普及、水電解触媒(グリーン水素関連)など多岐に渡る。現在市場では単なる半導体及び電子部品関連の一角に過ぎないような株価評価?な気がするが今後も確かなオンリーワン技術を更に展開していけるポテンシャルがあり個人的には未来が楽しみな会社の1つだと思っている。今後も日々FMBI価格などを監視しつつ動向をウォッチしていきたい。

 

第55期事業のご報告

https://ssl4.eir-parts.net/doc/7826/ir_material_for_fiscal_ym/142265/00.pdf

中期経営計画2026
FMBI価格チャート

 

株主総会について思う事

経営陣の受け答えや姿勢だけでなくやはり他の投資家の方々の質問や視点も勉強になる。基本的に株主総会は閉じた空間であると思う。極一部の大企業は株主総会の録画を上げていたりIR意識の高い企業は質疑応答集を出したりしているが何もしていないという企業が大半だと思う。個人投資家的には全ての企業に株主総会の録画を上げて欲しいくらいに思っている。閉じた空間は極力排除していってほしい。閉じた空間にわざわざ参加するからこそ他者よりもアルファーが得られるという部分もあるかもしれないが。
 
 

現在の評価損益状況

今週も主力が下げ続け保有銘柄の含み益はピークから一気に半分以下になってしまい辛い・・・。このペースだと来週は含み損になってるかもしれん・・・。これから更にもっと辛い時間が続くことも覚悟しておきたい。