ゴールデンウィークという事で『イート・ザ・リッチ ~ゲームストップを救え!~』というネットフリックスのドキュメンタリーを見た。2021年に起きたゲームストップ株の爆上げ騒動を振り返ったドキュメンタリーシリーズでとても面白かったので感想と所感を残しておく。株式投資をしている人なら割と楽しめると思う。
簡単なあらすじと感想
私はアメリカ株は基本的に触っていないが当時アメリカのゲームストップがとんでもないことになっているというニュースは目にしていた。
アメリカのゲームソフトの小売店のゲームストップは日本でいえばゲオとか少し古いけどカメレオンクラブみたいなイメージ。2021年の初めはゲームのダウンロード販売の普及によるソフト販売の不振とコロナによって閉店が相次ぎ苦境に立たされていた。当然ゲームストップの株価は下がる一方だったが空売り比率の高さ、カリスマ経営者のゲームストップ株大量購入などがあり株価は持ち直し徐々に話題になっていった。それをアメリカの巨大掲示板やYoutubeで影響力のある人気個人投資家が取り上げたり、更にロビンフットという手数料無料でゲーム感覚に株取引ができるアプリが大流行し個人投資家が大量発生するなどの偶然も重なり、ゲームストップ株はいつしか個人投資家VS空売りをするヘッジファンドという縮図が広まり史上最大の仕手株と化した。
ドキュメンタリーでは買いを煽っていた人気個人投資家は実はプロの機関投資家だったとかロビンフットとヘッジファンドが繋がって何かしていたのではないか?とか自分では理解しきれない部分も多かったけど色々と語られていて面白かった。
当時ゲームストップ株に投資をしていた様々な個人投資家のインタビュー映像もあったのだが私の中では一人の投資家が使っていたYOLOという言葉(スラング)が印象に残った。You Live Only Once(人生一度きり)の略で投資においては資産の全てをつぎ込むという意味で使われるらしい。日本語に言い換えるならまさに一点集中の全力フルゼンツ。私が理想とするスタイルである。
日本でゲームストップのような現象は起きるのか?
日本でも仕手株は日常茶飯事的に起きている。ただしそれらは社会現象といえるほどの規模ではない。ロビンフットの大流行というタイミングもあったのでゲームストップの再現は難しいと思う。しかしもしかしたらあり得ない話でもないのかもとも思った。
来年のNISA拡充は割とインパクトがあるし日本でも最近は少し前と比べて株式投資に対するイメージは変わってきていると思う。ファンドを立ち上げを宣言している井村さんをはじめ個人投資家に絶大な影響力を持つ人物もたくさん現れてきた。あとはゲーム感覚で投資できるロビンフット的なアプリがこれから日本にもできて流行すればもしかしたらゲームストップの再現のような史上最大規模の仕手株戦が巻き起こるかもしれない・・・。その時は乗り遅れないようにYOLOしたいと秘かに心を躍らせてしまったのである。