最近の市場環境はグロースがとにかく弱い。全体的も元気がなく、売りが優勢の状況が続いている。そんな中で海運セクターだけが強い状況である。となると資金は一極集中する傾向にある。
海運セクターで注目されているポイントは極めてシンプルでコンテナ船運賃上昇はいつまで続くか?という一点のみである。このシンプルさゆえに今後資金は買いにも売りにも集中しやすい状況になってくと私は思う。既に個人投資家の注目もピークに達している状況であると思う。
今回は自分なりにコンテナ船運賃状況と海運株の株価について調べたことと考えをまとめてみようと思う。
コンテナ船運賃上昇はいつまで続くか?
下記の記事は今後もコンテナ船運賃が上昇をし続けるであろういう内容の記事。
www.hellenicshippingnews.com記事によると運賃上昇の原因はコロナ渦による影響で物流自体の需要が増加し続けているというわけではなく交通や物流が制限されていることによる停滞や遅れが運賃上昇の原因だと書かれている。つまり今後もコロナの状況次第では物流状況の規制は続いていくので運賃の高止まりが予想される。
www.youtube.comこちらの動画は海運物流業界の方が解説している現在の状況。この方も年内でのコンテナ船運賃の収束は難しいということを解説している。
アメリカでは一旦コロナの規制が緩和されてもののデルタ株の流行で感染者数は再度増加し再びマスク着用が推奨されるなど蒸し返される状況が起きている。ワクチンに関しても有効期間は6ヶ月説などが出てきており今後もコロナ対策の影響で物流規制は続いていくと思われる。
以上の理由からコロナ渦の状況が改善されない限りは今後もコンテナ船運賃は上昇orこのまま高止まりし続ける可能性が高いと見ている。
コンテナ船運賃の指標
コンテナ船運賃の指標として注目されているのがFBX(Freightos Baltic Index)とCCFI(China Containerized Freight Index)である。今年に入ってからのデータからどちらも海運大手三社の決算との相関性はあるとみていい。
しかしFBXの方は7/28日に算出方法が改訂されて急騰している。なのでこちらのデータは数字通りに受け取ることはできないので現状ではCCFIの方が相関性は高いと見て良いと思う。
これらの指標が上がり続けるor高止まりし続ける限りは海運大手3社のさらなる上方修正はほぼ確定と言っていい。
FBXは月額99ドルの有料会員登録をしないとデイリーチャートは見れない(1カ月くらい前までは無料会員登録でも見れたのに)のだが見れるサイトを見つけたのでこのブログを見つけてくれた人のためにこっそりと貼り付けておく。公式ではないのでいつ見れなくなってもおかしくないと思う。
週単位ではなく一日単位の監視で急落が訪れた場合のリスク回避等の繋がりになると思う。
現在の海運大手三社の株価位置はどうなのか?
今後の株価は近い将来訪れるであろう更なる上方修正を織り込みに向かうと思う。なので上方修正が発表される頃には株価は上がりきっていて上方修正発表での出尽くし売りというパターンもあり得ると思う。
しかし株価は今後の運賃下落のリスクも当然織り込んでいると思う。運賃下落リスクを考慮して買わないor売る人がいる。つまり今後も運賃が上昇し続けるor高止まりし続けるのであればまだまだ上昇の余地が全然残されていると思う。先に述べた通り今後も運賃は上昇し続けるor高止まりし続ける。これを市場が織り込み切れていない優位性と見出して更なる買い増しをするか。もちろん今がピークとなり爆損するリスクもあるが、下手に押し目を待つよりも今のうちに買っておくのが良い気がする。正直先週のうちにもっと買っておけばとも思うが私はここからの買いも全然アリだと思っている。
懸念点としては現在の市場環境があまりにも海運株一極集中になっていること。先週は日本郵船の出来高だけでマザーズ全体の出来高を凌駕した日もあったという。夏枯れ+グロース株売りの状況が続いているとはいえこの状況は異常であると思う。個人投資家の注目も最高潮に達していると言える。
今まで経験したことのない状況なので株価はどのような動きをするのかわからない。今が株価としては絶頂で今後は下がのかもしれない。が、それらを加味しても最終的には業績に見合った株価はつけると思う。今後も上方修正が見込める状況で配当利回り8~10%はやはり異常な割安さであると思う。今の市況環境では海運株にしか勝機を見出せないのが正直なところであるが私はそちらに賭けてみたいと思っている。