エル川の株ブログ 爆益への意志

株式投資についての私的雑記です。主にアウトプットとしてのブログです。こんなんでも爆益を夢見ています。投資日記的にやっていますがコメントくれたらうれしいです。Twitter https://twitter.com/elflf16

気になる2社の説明会を視聴(´・ェ・`)

今週は今気になる会社1723日本電技と5727東邦チタニウムのオンライン説明会を視聴した。最近明らかに色んな会社の個人投資家の説明会が増えているのを感じる。この2社も個人投資家向け説明会を見るのは初めてである。

1723日本電技

受注の流れ

ゼネコン→空調サブコン→計装会社が基本。足元でもこの受注形態に大きな変化はない。が直接工事、メンテナンス受注を直接なども増えている。期初の時点では選別受注で受注高減少予想だったが、想定以上に首都圏の大規模再開発関連、半導体関連など受注件数増加と受注単価が増加傾向にある。

超大型の半導体工場、いくつかの半導体工場関連の案件も過去に受注している。大型の現場は特に精度の高い空調計装が必要。自動車関連のバッテリー工場、首都圏再開発が旺盛に出てきている。全国的に大型の案件が着工。

 

ポジショニング

空調制御システムではアズビルが国内シェア約7割。アズビル本体と日本電技含め大手は4社のみしかない。経験工学で各種資格の保有が必要、人材育成にも一定時間がかかる。参入障壁は非常に高いと認識。

 

安定した収益構造及び高水準な粗利率

新設後にもメンテナンス改修が必要なのでストック型ビジネスで収益性は安定。コロナ禍でもROE10%を維持していた。

 

中期経営計画の環境認識

人材確保についてが最も重要な経営課題。現在の900人から2030年に1100人まで増やすのが目標。今後は毎年新卒30~40採用を計画、中途採用も積極的に取り組みたい。人材確保こそがコア課題。理系の学生が多かったが今年に入って電技アカデミーという新入社員を集約した社内教育を1年間実施。今まで以上の人数を採用して教育できるのではないかと思っている。1年後の成長を楽しみにしている。力を入れている。理系以外にも文系の学生も採用している。1年後には同じレベルにしたい。まだ導入は1年目。

 

以上、自分の解釈含めた簡単なまとめ。

 

 

IRページにアナリスト向け説明会のスクリプトも出ていてやはりそちらの方が質疑の内容回答などが濃いと感じ勉強になった。足元の状況などより詳しく説明されていて参考になった。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/1723/ir_material_for_fiscal_ym/169472/00.pdf

以下一部抜粋

>>われわれのメーカーのアズビルは、もともと山武ハネウエルという会社でそれが今アズビルという会社に変わっています。そのアズビルさんの販売代理店が、東テク、オーテック、日本電技と、まだ他にもたくさん地域ごとに 20 何社あるのですが、その中の大手がこの 3 社となっております。
そういう意味ではアズビルさんの製品を扱う販売店同士という立ち位置で 3 社がいます。この計装工事については、アズビルさんのメーカー自体も工事をやるんです。ですから、多分シェアとしては、アズビルさんのメーカーがやってる工事のシェアが一番大きいと思います。その次に多分当社だと思うんですけれども。あと東テクさんもオーテックさんも非常に近い量の仕事をやっているという形になります。

当社の各案件の規模が、大幅に大型化しているというところで、当初は大型の案件は技 術的にも非常に難しい案件があって、従来はメーカー主導で行われていたという流れがあったんですけれども、この数年で当社もその領域を受注して実績を積んできているというところもあって、今の大型の案件の対応が可能になってきたと。

当社ですと、先ほどアズビルというメーカーの名前が出ましたけれども、アズビルがシステムの設計をやり始めるということで、お客さんから依頼が来るとですね、その設計の手伝いを始めるわけですけど、設計を始めてから完成するまで、やっぱり 3 年から 4 年ぐらいかかるわけです。その設計を始めている段階で、どれぐらいの市場・仕事が国内にあるのかっていうのは、本当にやるかどうかは別としまして、その設計量という意味ではかなり見えてる部分があると。

ゼネコンさんの場合は、われわれよりももっと長く工期を見ているというか、最初の建
設から入ってますので、われわれが参加する以前から、もう価格を決めているというところで。われわれは最後の最後での契約という形になりますが、ここまでいろんな資材の高騰が年々上がってきているような状況で、ゼネコンさんの場合はもっと前に受注を決めているところで、今の金額で実際に施工するとなると、現場もかなり厳しい状況があると思います。
そのは今だいぶ全体の業界として改善されてきているとは思うのですが、その時間差の部分が関係しているのかなと思ってます。当社の場合はやっぱり最終計装工事だけですので、最終的な計装工事を受注して施工するという期間がやや短く設定できますので、そのギャップは少し短い中で判断できるのかとは思っています。

 

まとめ

現在の強みなど

・足元の事業環境は好調。見込まる工事量から少なくとも今後数年先まで好調継続?

・空調計装工事を手掛ける業界はアズビル含め大手4社で寡占状態。ゼネコンと比べて受注から施工までの期間を短く設定できることもあり価格転嫁がしやすい。

・経験工学の分野であり参入障壁が高い。

リスク要因

・空調制御システムメーカーのアズビルにほぼ100%依存。今のところアズビル自体も国内事業好調だが今後もし2位のジョンソンコントロールズ日立空調がアズビル以上に国内勢力を拡大していくような流れになればピンチ。

・人材確保が大きなボトルネック。建築関係は特に人材確保育成が課題というイメージ。今後人員不足による施工能力低下、人材採用費などが想定以上の負担大となる可能性がある。

 

5727東邦チタニウム

・チタン鉱石はルチル鉱石の埋蔵量は少ないので主としてイルミナイトを加工したものを原料としている。主にカナダ、インド、アフリカから原料鉱石を輸入している。鉱石の埋蔵量は7億5千万トンで原料枯渇の心配はしばらくないと見られている。

 

航空機向けへの供給は少なく、特にエンジン向けに供給できるのは日本2社とロシア、カザフスタン(一部パーツ)のみ。ロシアは紛争前ボーイングの30%エアバスの50%を供給していた。それが紛争後にボーイングが取引をやめ、エアバスも依存度を減らしその代替がアメリカ展伸材メーカーに流れた。その展伸材の原料であるスポンジチタンの代替需要が現在日本の2社に来ているという流れ。
大阪チタニウムは約330億円を投じて生産能力を27年度末までに年間40,000トンから50,000トンに引き上げる見通し
 

ボーイングストライキや品質の問題で調整局面ではあるが長期で見ればスポンジチタン需要は将来的に伸びていく見込み。ロシアを含めても供給量は将来足りなくなる見込み。東邦チタニウムサウジアラビアを含めて現在フル稼働。ただ、気になるのは需要予測に中国が含まれていないこと。
 
 
質疑
・今後中国が航空機向けの認証を進め輸出を増やす可能性は?
中国について、正直何とも言えない所でもあるが地政学リスクを含めて考えるとシェア拡大の可能性は低いと見ている。エンジン向けは特に認証ハードル、期間も長い。中国がシェアを伸ばすのはまだ想定はしていない。
・設備の増設については?
設備増設については現在検討中。投資規模が数百億になるので数量、価格の長期的なコミットメントが担保された状態で投資を実施したい。
以上。
東邦チタニウムは金属チタン以外の事業も比較的規模感はあるが今回は割愛。
金属チタン事業に関しては欧米の航空機メーカー側が将来的に中国のスポンジチタンを受け入れるかが焦点であると思った。中国側の視点では中国国内のみでなく将来的にスポンジチタンの輸出を伸ばす前提で今後航空機向け認証取得を進めていく姿勢に映る。今現在は地政学リスク、認証プロセスの複雑性などからほとんど受け入れはされていない模様だが今後どうなるかはやはり不透明な部分がある。今後も供給量が足りない状態が続くのならば中国のスポンジチタンを受け入れざるを得ないのではないか?東邦チタニウムも内心ではここに悩まされてそうな印象を受けた。現在エンジン向けに供給できる日本ロシアと供給していない中国のスポンジチタンに今も絶対的な品質差があると言われればクエスチョンマークがつく。ここは航空機メーカー側が判断する領域なので未知数である。全てが航空機向けに使用できる訳ではないが中国280,000トンの勢力は将来的に一気に需給バランスを崩壊させ日本勢は窮地に立たされる恐れもある。
大阪チタニウムと比較して東邦チタニウムは設備投資に慎重な印象。金属チタン事業以外の多角化も含めて今後確実にマーケットが大きく拡大していく領域を捉えていく姿勢が感じられた。反対に大阪チタニウムはあまり多角化せずにガンガン攻める印象。実際、コロナ禍ではスポンジチタン事業の依存度が高かった大阪チタニウムは赤字転落したが東邦チタニウムは金属チタン事業以外の領域で支えられ黒字を維持していた。今後東邦チタニウムの設備増設発表があればある程度将来性は担保されているとみて素直に好材料として受け取って良いかもしれない。が、やはり中国を含め国際情勢は監視していく必要があると思った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
年間損益額と現在の評価損益状況

ポジション調整と信用配当金で確定損益は先週比で少しプラス。