本決算を通過して間もないという事もあるが最近5%近辺を超えるような高配当利回り株が目に付く。個人的に高配当株の最大のメリットは下値が限られていて下値のメドがつけやすいという事であるという。下値が限られていると思われる株には資金を入れやすい。さらに高配当かつ今後も成長性があるということを見出す事が出来れば鬼に金棒である。という事で現時点で高配当かつ今後も成長性があるかも知れないと思った銘柄をまとめておく。なお高配当の基準は利回り4%以上くらい。また、注目する銘柄は私の趣味的に基本的に小型株である。
5852アーレスティ
事業内容:ダイカスト大手。自動車向け中心。アルミ製品や半導体クリーンルーム用床材も展開。
注目は利益率の高い完成品セグメント。完成品セグメントはデータセンターのコンピュータールームや半導体工場のクリーンルームなどで使われる床材「モバフロア」が主要製品とされ、クリーンルーム向けでは7割を超すシェアを占め業界首位の存在とのこと。半導体工場などの建設に伴うクリーンルームは成長市場なのでそれに伴って完成品セグメントの成長が期待される。
・クリーンルーム市場規模の予測グラフ(市場予測レポートよりChat-GPTが作成)
本業は自動車向けなのでグローバルな自動車産業の動向に左右されるのが業績的な懸念点の一つ。また、足元で原材料であるアルミニウムの価格が上昇しているのも懸念。
有価証券報告書には原材料価格と販売価格は長期的には連動させていると記載あり。ただし完成品事業に関しては原材料についての記載がないので要確認しておきたい。(モバフロアの材質はアルミダイカストなので原材料のアルミニウム価格の上昇が利益を圧迫する可能性あり?)
経営戦略として長期的なビジョンを公表しており2030年度の目標も開示している。また、配当性向は35%を目指すとのこと。今期の予想配当性向はEPS80円予想に対して28円配当ということでちょうど35%。利益があがれば配当はちゃんと出すという方針は確かな模様?PBRも0.3倍台と低水準なのでPBR向上対応にも迫られており市場には意識されていきそう。
前回期末決算時に中国ダイカスト事業にて約90億円の減損損失を計上している。やはり今期以降立て直して本業を安定させることができるのかも今後の焦点となりそう。
5942日本フイルコン
PER | PBR | 利回り | 信用倍率 |
---|---|---|---|
22.6倍 | 0.45倍 | 5.19% | -倍 |
時価総額 | 115億円 |
事業内容:国内トップの抄紙網など産業用フィルターやコンベアを製造。電子部材、フォトマスクも。
4つのセグメントがありこれから注目しているのは電子部材、フォトマスク。また、環境水処理事業はプール設備の業界トップだったヤマハ発動機が3月末に事業から撤退。それを受けて四季報に人員と生産体制強化との記載あり。
配当性向30%以上かつDOE2.4%以上に配当方針変更。今期の配当予想を見る限りでは今後これ以上の減配はなさそうに映る。
現時点で配当利回り5%超え。成長性は本業の稼ぎにも依存すると思うが不動産事業は毎年安定していてBPSも積み上げ傾向なので下値は堅そうに思える。
4617中国塗料
PER | PBR | 利回り | 信用倍率 |
---|---|---|---|
10.2倍 | 1.44倍 | 3.94% | 39.05倍 |
時価総額 | 1,130億円 |
事業内容:船舶用塗料の世界大手。工業用塗料も展開。アジアを中心に海外販売網。
言わずと知れた造船関連銘柄の一角。名村造船所など造船系は直近とんでもなくボラティリティが高いがここは今の株価的に高配当に入る部類なので下値は堅いと見ている。前期大幅増配から今期も減配なし。累進配当は明言していないので今後もしかしたら業績のブレによっては減配があるかもしれない。仮にもし原材料価格高騰などの要因で来期以降減配となれば失望売りされるだろう。が、現時点での事業環境の見通しは良好。新造船価格も上昇傾向を続けているので価格転嫁もしやすい状況が続くのではないかと思う。短期間ではなく十年単位で見る。
www.youtube.comまた、この動画の中で2008~2012頃の活況期に大量に建造された船は環境への配慮よりもとにかく作る事が優先されとにかく作れ作れという感じだったのでその頃に建造された船は今後CII で最低評価の格付けEになる船が出てくるだろう的な事も語っていてなるほどと納得した。私の英語力は低いので解釈が間違っているかもしれないが・・・。
他にも4671ファルコホールディングスや6167冨士ダイスなど現時点で利回り5%を超える銘柄もありもっと書こうと思ったが疲れたのでこれが私の限界。色々調べてみて何かを掴めそうだったら別の日にまとめるかもしれない。
年間損益額と現在の評価損益状況
今週は取引なし。信用ポジションの配当金相当額が加わり年間損益額が少し増えた。
来週は四季報発売。前回に続き今回も通読したいと思っている。自分の中で何か発見できるよう精進したい。