先週のFOMC通過以降株価の上昇が止まらない。爆戻し相場の底を逃して乗り遅れた感があるが焦らず今の市況環境の状況整理をしていきたい。
私の理想とする投資手法は中長期目線でテーマがある株に集中投資をして爆益を狙うという手法である。そこで今のところ考えられ得る中期的な投資テーマをいくつか仕入れたのでまとめておく。大体2022年内を目途にしている。
・ウィズコロナの時代到来
オミクロン株の急拡大も症状弱体化で病床圧迫せず感染者数完全収束を待たずして蔓延防止策解除へ。コロナ時代はこのままウィズコロナのままアフターコロナへ。レジャー活動本格再開の兆し。更にインフレによる製品価格の値上げリスクもあって消費は「物質」よりも「体験」寄りへシフト。「体験」を提供しブランド力、価格転嫁を実行できる企業(例.オリエンタルランドなど)
・未曽有のインフレ到来
コロナ渦における異次元の世界的金融緩和を背景に通貨の価値が下落。更にサプライチェーンの混乱で物流の供給が滞る。この通貨安+供給減を背景にインフレが加速。欧米諸国は金融引き締めを急ぐが急速な金融引き締めは景気後退を招くリスクがあるため慎重姿勢。未曽有の規模のインフレに対して景気後退を犠牲にせずして急速にインフレを抑制するのは困難。
・国際企業の急速な「脱ロシア」
グローバル企業が相次いでロシア撤退やロシア企業との取引を停止している。仮に今後ウクライナと停戦になってもすぐに経済制裁を止めるということにはならないだろうし一度ロシアを撤退した事業の早期再始動は不可能。同様にロシアにおける国際企業の新規事業開拓も当面考え辛い状況。よって今までロシア企業のシェアが大きかった産業、セクターに対して「脱ロシア特需」が起こる可能性が高い。(鉱業資源エネルギーなど)
・円安シナリオは今後も継続
アメリカは先日のFOMCを皮切りに利上げを開始した一方で日本は金融緩和体制を維持。よって今後も日米で金利差が拡大することによりドルベースで資産を持つ恩恵が強くなる一方で円ベースでの資産は弱いということで円安ドル高の流れは継続する見通し。そのため円安で業績恩恵を受ける企業に投資妙味があると考えられる。
まとめると以下の条件に当てはまる企業が強いということになると思う。
・ウィズコロナ及びアフターコロナ恩恵
・インフレ恩恵
・脱ロシア恩恵
・円安恩恵
今後はこれらの条件により多く当てはまる企業を検証し中長期的に投資していく予定。既に現在私が投資している5713住友金属鉱山もその一角だと思っている。ウクライナ情勢がこれからどのように展開していっても基本的に上記の恩恵はしばらくは揺るがないと見ている。(核戦争発展とかクーデターによるプーチン政権崩壊とか今まで織り込んできた流れを一変するようなサプライズが起きたら微妙)
これから好業績グロース株が素直に爆上げしていくというシナリオには懐疑的。理由としてはやはり経済活動再開本格化の恩恵よりもこれから資源高や原料高による価格転嫁や販売減に苦しめられるデメリットの方が大きそうだから。特に日本企業は過去のデフレによるトラウマで価格転嫁に対して消極的でインフレ下で利益を圧迫される懸念が強い。コロナ渦においても業績好調を維持していたグロース銘柄群を素直に買えないのは未曽有のインフレ到来によるデメリットの側面が引っかかっているから。やはりリスク回避という面で上記4つの恩恵により多く当てはまる企業を選びたいと思っている。